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  •  関 陸遊斎  (せき りくゆうさい) ?〜1875

    梅蒔絵白粉解棗
    (うめまきえおしろいときなつめ)

     関陸遊斎作

     製作年代 : 江戸時代末期
    嘉永・安政頃(circ.1850)

     法量 :
    直径56mm×高33mm

     鑑賞 :
    梅の木地に梅模様を木地蒔絵で散らした棗です。 道具蒔絵師、関陸遊斎の作です。婚礼調度を専業とした道具蒔絵師であり、 作品に作銘を入れることが極めて稀でした。2020年4月に出現した「吉野山蒔絵印籠」と 今のところ確認できる在銘作品は2点のみです。

     意匠 :
    溢梅と呼ばれる意匠で、八重と一重の梅模様を散らしています。 蘂はひねって表現されています。

     形状 :
    白粉解と呼ばれる 形状の棗です。

     技法 :
    ・梅の木地の挽物で、導管が荒れた箇所をわざわざ使って、景色としています。 全体に擦漆をして美しい木目を見せ、そこに木地蒔絵で梅模様をしています。
    ・内部は黒蝋色塗としています。

     作銘 
    底部中央に「陸遊斎」の蒔絵銘があります。2020年4月に「関陸遊斎」在銘の「吉野山蒔絵印籠」 が発見され、在銘作品は2点確認となりました。

     外箱 
    時代の樅箱に収められています。蓋表に「梅紋蒔繪 茶入/陸遊斎作」と書付けられています。

     伝来 :
    2009年に国内でうぶの状態で発見されました。



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    2014年6月 7日UP
    2020年4月30日更新